スコアプレーヤー

スコアプレーヤー
スコアプレーヤー

ふとしたことから、パソコンで楽譜を清書(浄書)するソフトを見つけました。

KAWAIのスコアプレーヤーFXというソフトで、なんとフリーソフトとして公開されています。これは素晴らしい。
5線譜の上にマウスで音符を載せていくと、きれいな楽譜ができあがる。音を鳴らすこともできるので、音程などのチェックもできる。なにより助かるのは、楽譜を簡単に移調できること。これは便利。

もちろん高度な編集や作曲には、上位版のスコアメーカーFX4 Proが必要かもしれません。こちらは高価(6万円ほど)だけあって、吹奏楽などのフルスコアを書いたり、そこからパート譜を書きだしたり、HTMLやXMLでエキスポートしたりとか、とにかく多彩。体験版を試用しただけですが、その機能の豊富さと、直観的な入力インタフェースは魅力的です。それに、スキャナで市販楽譜を読み込んで、簡単に移調したり、編集できるのは本当に素晴らしい。
スラーや強弱記号なども、ほぼスキャナで読み込んでくれるし、元画像と比較しながら楽譜の編集ができるのは、テキスト文字のOCRソフトと同じ操作性だし、なじみやすいインタフェースです。

体験版だと、15日間しか使えないし、印刷面に大きく「体験版」の文字が出るけれど、ファイルは保存できる。保存したファイルは、そのまま先のスコアプレーヤーFXで読み込めば、簡単な編集をしたり、印刷もできてしまう。15日間の間に、必要な楽譜をスキャンしておいて、あとでスコアプレーヤーで編集なんて、こともできる。Moderatoなどの曲想記号は読み込んでくれないけれど、強弱記号を読んでくれるのはうれしい。
いやあ、すごいです。

楽譜作成ソフトとしては、Finaleというソフトが定番らしいのだけど、いかんせん、こちらも高価。たしかにあらゆる楽譜作成ができるし、利用者も多いらしい。これのライトバージョンであるPrintMusicを試用してみましたが、ちょっと高機能すぎるのと、慣れないためもあってか、操作が分かりにくい。ヘルプを頼りに試行錯誤すること数時間。何とか作成はできましたが、体験版では保存ができない!。ほかにも体験版のせいか、いくつかの機能が動かないこともあったり、楽譜の段数指定や1段の小節数などが思う通りに行かなかったり。連符の処理はどうしてもわかりませんでした。またMIDI音源のせいなのか、楽器の音にもちょっと違和感がありました。外国製のMac版を基にしているようで、ところどころ意味がわからない箇所も。(ControlOptionキーなんて言われても・・・)。
スコアメーカーと比較しても、認識機能や音符の自動処理で、スコアメーカーのほうがわかりやすい。PrintMusicでは、強弱記号や小節区切りなどを再現するのに、苦労してしまった。

普段、文字ベースのパソコンソフトを使うことがほとんどだけど、楽譜や音楽の世界でもパソコンは活躍しているのですねえ。あらためて感心してしまいました。以前は手書きで書き写すしかなかったので、移調のときに音を間違えたり、パート譜を作るのも大変な作業でしたが、本当に簡単に、そしてこんなにもきれいにできるなんて。
作曲はできないけれど、楽譜作成のソフトがほしくなってしまいました。