初めての楽器

土曜日の午後に、中学の吹奏楽部を訪問しました。楽団の各パートから1名ずつ位参加して、楽器を持ったばかりの1年生を中心に見ることに。

なにしろ、50名を超える大所帯のうえ、担当の先生は一人だけ。専門分野は知らないけれど、たとえ音楽だったとしても、教えられる楽器は知れている。木管のわれわれに、金管のことはわからない。

それにしても1年生たちは、まだまだ腹式呼吸もできないから、ブレスのたびに大きく肩で息をする。アンブシュアもなにもまだまだ。小さな体で一生懸命に吹くのはほほえましい。楽器を持たせてもらってまだ2週間くらいというのに、なんとか音階がふけるところ。すでに、勘のいい子たちは、それなりに音が出始めているし、指もそれなりに動いている。この時期の吸収力はすごいです。

練習は極めて厳しいモノらしくて、毎日の放課後はもとより、土曜日は朝から夕方までの集中練習なのだとか。そりゃ指も痛くなるわなあ。あんなに練習して、大丈夫なのかなあ。体もだけど、音楽を嫌いになりそうで、ちょっと怖い。

1年生たちの楽譜ファイルは、すでに、運指図やらでいっぱい。なによりドイツ音名(それも実音と移調音の読みかえも)のテストまであって、覚えることもたくさんある。

加えて、マウスピースとリードを個人購入するのだそう。ついでに電子チューナーも。各楽器とも同じらしいけれど、クラリネットが一番高くつくとか。たしかにバンドレンの5RVは定番だし、個人持ちにすることで練習にも効果は大きい。それでも、中学生になったばかりで、いきなり2万円近い出費は大変だろうなと思う。これからのどくらい楽器を続けられるかわからないのにねえ。

もう一つ気になったのは、51名全員が女子だったこと。これは近隣の中学もほとんど同じだそう。音楽は女の子のもの、というような風潮があるらしいけれど、それもどうかなと。これがまた全員で体育会系のノリで動く。たしかにあれだけの大人数を、統制を取るのは大変でしょうけどねえ。ちょっと違和感を持ってしまうのでした。

ボロボロの楽器で、どんな音が出るのかも知らないまま田舎中学で過ごしたブラスバンドとは、全く違います。音楽や楽器を嫌いにならないで、楽しく続けてくれるといいな。