吹奏楽では、マーチやコンクール課題曲などのオリジナル作品のほかに、いわゆるクラシックのオーケストラ曲を、吹奏楽用に編曲したものを演奏することがある。当然、絃のパートはクラリネットやサックスなどが担当することになり、元の調性によっては移調楽器はシャープやフラットばかりの楽譜になる。加えて、絃の表現を念頭に作られているから、アップダウンボーやピチカートの表現を管楽器で再現することも必要。これは難しい。
絃に比べて吹奏楽器は、見た目での面白さにも欠けるし。でも音楽としての面白さは、長年演奏され続けてきているクラシック曲は、さすがです。演奏していても面白いし、たぶん聴いている方も同じかな。耳になじんだメロディは、やっぱり美しい。
移調楽器は便利なこともある。クラリネットならinB(ソプラノ)のほかにもinEs(ソプラニーノ)やAもあるし、inCもあるらしい。高校生のころ、どうしても必要でinBクラとオクターブ低いBassクラリネットを曲中に持ち替えたことがあった。展覧会の絵のプロムナードだったけれど、比較的長いソロがあって、緊張したなあ。当然、パートの複数の楽器を演奏中に持ち替えるのは、普段からの練習や楽器の調整、ピッチ合わせなど難しいことが多い。当時はそんな余裕もなかったけれど、機会があればまたやってみたいな。もっともEsクラリネットは個人購入するには結構高い。どこかで中古でも手に入らないかなあ。
楽器持ち替えは少人数のバンドでも苦労しているところは多いけれど、わずか7人の中学生で見事な演奏をしているスクールバンド(島根県大田三中)もある。すでに卒業してしまっているようだけど、せっかく練習した楽器はまだ続けているのかな。
<合奏練習曲>
- 知立は知立
- エグモント序曲
- 東北地方の民謡によるコラージュ