古い録音テープが出てきました。
高校3年当時の吹奏学部の演奏です。当時はようやくカセットテープが普及し始め、ステレオ録音が可能になり始めたころ。おそらく音楽室のオープンリールデッキで録音したものをカセットにダビングしたのでしょう。
録音もまずいが、演奏のへたくそなこと。
20名ほどの小編成だから、余計に一人ひとりの音の汚さがわかる。中でも、我がクラリネット隊のひどいこと。あちこちでピーやギャーになっている。おまけに、展覧会の絵では、バスクラに持ち替えての演奏。全くといっていいほど音が出ていない。
当時でも、上手な中学バンドがある一方で、恐ろしく下手な高校バンドもあるといわれていたけれど、まさにそのもの。
録音はおそらく文化祭前の音楽室での練習のようだけど、続けて、文化祭当日のソロ演奏会の様子も残ってた。シューベルトのセレナーデだけど、ほんと赤面するようなひどさ。よくあんな状態で人前で演奏したもんだ。
録音とは恐ろしいものです。
高校の吹奏楽部を題材にした青春小説?「ブラバン(津原泰水著:新潮文庫)」では、どうやら我が母校がモチーフらしい。というより、著者のプロフィールからは、我々の数年後輩であることは明白。音楽室の情景や街の描写は、録音時代の思い出と完璧に重なる。(我々の時代は、小説ほど退廃的ではなかったけれど)
小説も録音も、現役の中高生にはとても見せられたものではありませんが、まぎれもなく、自分たちの歴史なのですよねえ。