幸いにも入院したことがないので、ナースコールボタンは使ったことがないけれど、手が不自由な場合、押しボタンでは押せない。今回は在宅介護で使っているナースコールボタンと同じような呼び出しボタンを改善してほしいとの要望があった。家庭用のワイヤレスコールスイッチを足元に置いておいて、踏み込むことで家族への連絡を行っていたが、押しボタンは、文字通り押しこまなければならず、足の指では押しづらいらしい。
アイホン ワイヤレスホームコール(無線式) 入力端子付発信機
この発信器はとてもよくできていて、入力端子に外部スイッチをつけるだけで、コールできるようだ。
そこで、100円ショップで売られていた大型のLEDランプを改造して、足踏み用外部スイッチにしてみた。
元々の製品自体は上部を押すと、LEDランプが点灯/消灯する簡易なもので、分解するとLED基盤とマイクロスイッチがあるだけ。ただこのマイクロスイッチは押すたびにOn/Offが切り替わるタイプ(オルタネイト動作というらしい)。
これではコールが鳴りっぱなしになってしまう。押した時(押している間)だけOnになるタイプ(モーメンタリ動作)のスイッチがたまたま手元にあったので、これを内部に両面テープで固定し、ケーブルで外に引き出して、先端に2Pプラグを接続した。これを発信器に接続すれば、簡易足踏みコール子機が完成。
健常者は簡単に押せるものの、こればかりは実際に試してみないとわからない。スイッチ操作部分が大きいだけに、また構造が簡単すぎでスイッチ部が偏っているため、端を押すだけでは動作しないこともある。足裏全体で踏み込んでもらうように依頼するしかないか。
タッチセンサー方式の採用も考えたけれど、靴下やスリッパをはいたりすることもあるし、機械式のほうが確実だろう。ただあんまり強く踏むと壊れそう。ちょっと心配。
同じようなスイッチ機器は市販もされているのだけど、介護福祉用途のものは恐ろしく高価。今回のシステムはセットで20,000円ほどで、子機増設に8,000円ほどと比較的安価ではあるものの、それでも子機増設はちょっとためらう金額。100円ショップの部材と線材やスイッチなど少額なパーツで補えるのなら、助かる人も多いと思われる。