iPadでのVOCAやナースコール用に、ワンボタンの操作スイッチを自作してきたが、卓上設置の場合、位置がずれやすく、上下の調整ができないなどの問題がわかってきた。それで、市販の介護用光電タッチスイッチとスタンドをまねて、スネーク型のスイッチを作ってみた。
ベースとなるスネークパイプは、工作機械に冷却用の油や空気を送るロックライン社のクーラントホース( LOC6)。ホース呼び口径6mmの細いタイプだと、根元のねじ込み径が11mmほどで管用1/4インチおねじになるらしい。一回り太いホースLOC13なら、一般的な水道管のねじが使えることは後でわかった。(管用ネジには、通常の工作用mm基準のナットは使えない。またロックライン社以外には極めて安価な類似品もあるが、それぞれにネジ規格が違い、また先端プラグの着脱にも専用プライヤー工具が必要となる。)
このクーラントパイプを、テーブルに固定するために、安価なプラスチック製のクランプバイスの握り手部分に、管用タップ(1/4×19 PF1/4)でメネジを切ってすえつけた。実際に使用すると、若干高さが足りなかったため、クランプバイスにコンクリート工事に使うアンカーボルト(10mm径 60mm長)を取り付けて、水道管用の塩ビパイプ(R13 10cmほどに切断したもの)を固定した。塩ビパイプの内径は11mmほどで、先ほどの管用タップ(1/4×19 PF1/4)でネジを切ることができた。
固定には、側面にあけた5mm径のドリル穴に、6mm径のフィットノブボルトをねじ込んだ。塩ビパイプのメネジはパテで補強してみたが、あまり必要はなさそうだった。水道管用の漏水防止テープでよいかもしれない。
肝心のスイッチは、クーラントホースの先端についているノズルの穴に、テーパーリーマーを差し込んで内径を太くし、ここに管状の触覚スイッチ(オムロン D5B-501)を差し込んでいる。プリント基盤用のタクトスイッチなどいくつか試してみたが、操作時の反応のよさや安定感では、触覚スイッチが優れているようだ。
このスイッチには、半球状のプランジャが装着されており、弱い力でも操作できる(その分価格は高い)。針状や棒状のプランジャもあるほか、スイッチ部の太さも、5mm、8mm、10mmの3種類ある。配線コードを、クーラントホースの中を通して、根元の塩ビパイプに開けた穴から取り出して、先端に2Pプラグを半田付けし、呼び出しスイッチに接続すればいい。
と、ここまではよかったのだけど、大きな問題が発覚した。なんとこの触覚スイッチは、常時閉回路タイプのため、通常はOnのままで、押したときだけOffになるという。そんな馬鹿な・・・。そんな大事なことはもっと目立つように書いておいてほしかった。押したときにOnになるタイプのスイッチを探して使うか、リレーなどでOn/Offを逆転させる必要があるということか。
スイッチとスタンドは完成したものの、まだまだ工夫は続く・・・・・。